警察による供述調書の捏造は令和でも続いている…決して「昭和の話」ではないのだ
袴田事件に続き、再審事件の報道が続いています。そのような冤罪悲劇の裏には、推定無罪の原則など意に介さない傍若無人な警察官による自白強要があります。そのような警察の言動は「昭和の話でしょ」と思われる方も多いかもしれません。しかし、令和の現在でもいまだに正義をはき違えた警察官による自白強要は行われているのです。
2025年3月7日、佐賀地方裁判所において、虚偽の自白を強要されたとして、県に対して計330万円を求めた国家賠償請求訴訟の判決が下されました。窃盗事件で逮捕された男性らが2021年1~3月に、供述していない内容の調書を警察官に作成されたと訴えている裁判です。
判決内容は、県に対し1万1000円の国家賠償を命じるものでした。
警察官は、被疑者が自白をしていないことを認識しながら、異なる場面や文脈で述べた言葉を組み合わせ、犯行状況や自白に至る心理的変化を供述しているかのような調書を作成したと裁判所が認定し、その行為が職務上の法的義務に違反し、違法であると判断しました。