「百日咳」大流行のナゼ…4週連続で過去最多を更新、1週間で患者数が1.5倍に
■インバウンドも影響か
増え続けるインバウンドが影響している可能性もある。日本政府観光局によると、今年3月の訪日外国人客が349万7600人と、3月としては過去最多だった。国際イベントの大阪・関西万博も開催中で、「現場の医師からは人流が増えたことで百日咳の流行に拍車がかかった可能性を指摘する声が聞かれる」(保団連地域医療対策部の担当者)という。
「国内では麻疹(はしか)患者も増加しており、海外からウイルスが持ち込まれている状況です。百日咳も同様に、海外からの旅行者を通じて感染が拡大している可能性が否定できません。いずれにせよ、百日咳に最も有効な対策は、積極的なワクチン接種です」(二木芳人氏)
WHO(世界保健機関)によると、世界の百日咳患者は年間1600万人に上る。国内で広げないためにも、一人一人の対策が重要だ。