株価4万円突破でナゼ?給料上がらず国民生活ジリ貧の悪循環…専門家は「賃上げ税制」危惧
相変わらず実感が伴わない。4日の日経平均株価の終値が史上初めて4万円を突破した。先月22日にバブル期の1989年に記録した3万8915円の更新から株価はずっとアゲアゲだが、家計はちっともイケイケじゃない。
日経平均の年初来の値上がり幅は約6500円超に達した。上昇率は約20%だ。市場関係者の間では「決してバブルではない」「過熱しすぎ」など賛否の声が入り乱れているが、足元の「好況」はどうもハリボテ感が否めない。
「現在の株高は海外資本の流入やアメリカ株の上昇などの要因がありますが、問題なのは労働者の犠牲の上に成り立っていることです。大企業も中小企業も労働分配率が下がっており、所得の分配が企業に偏り過ぎている。株高の恩恵を受けるのは一部の企業と投資家だけです。労働者を犠牲にした株高に浮かれていても、このまま家計を逼迫し続ければ、消費需要が落ち込み、モノは売れなくなってしまいます」(経済評論家・斎藤満氏)
物価上昇に賃上げが追いつかず、実質賃金は21カ月連続マイナス。それでも奮闘している企業はある。