著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

NTT(上)澤田純会長は財界活動に軸足 島田明社長に権限を集中して「王国」再生を目指す

公開日: 更新日:

 NTTは将来的にICT(情報通信技術)の世界標準を握る“切り札”として「IOWN(アイオン)構想」を掲げている。IOWNとはネットワークの技術基盤を丸ごと変えてしまう構想のことだ。現在のITは電子で情報を伝送・処理するのが基本だが、さらにスピードを上げると発熱と電気使用量の増大という壁に直面する。IOWNは光で情報をやりとりすることによってこの壁を越え、低消費電力、大容量を実現しようというもの。

 IOWNを切り札として、海外に打って出る。競争相手は中国のファーウェイであり米国のGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)にほかならない。

 グローバルに再挑戦するには半官半民の企業から脱し完全民営化は願ってもないことだ。

 だが、NTTの完全民営化によって、NTTが外国資本に狙われ、国の重要なインフラである通信を握られてしまうことを強く警戒する議論も自民党内にはある。高市早苗経済安保担当相は、中国などを念頭に「(株を)懸念国に全部買い上げられてしまうようなことのないような議論を期待する」とクギを刺した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末