著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

アリナミン製薬(上)武田薬品から離れ生々流転…ファンド間で転売される

公開日: 更新日:

 アジア系投資ファンド、MBKパートナーズは7月3日、アリナミン製薬(東京都千代田区)の買収を発表した。売り手は米投資ファンド、ブラックストーン・グループ。金額は3500億円とみられる。アリナミンのブランド戦略を強化し、アジアでの成長を目指すという。

 ブラックストーンは2021年、武田薬品工業から2420億円で、一般医薬品(大衆薬)事業の旧武田コンシューマーヘルスケア(現アリナミン製薬)を買収した。主力商品はアリナミンや風邪薬、ベンザブロックなどだ。

 ブラックストーンの傘下に入り、22年、茶のしずくブランドで石■やスキンケア製品を展開する通販会社、悠香ホールディングス(福岡県大野城市)を買収した。製品で小麦アレルギーを発症したとして利用者から損害賠償を求められていた訴訟が和解したことで買うことにした。

 24年7月、サプライチェーン強化のため、武田薬品の子会社で、アリナミンブランド製品の一部を製造委託していた日本製薬(大阪府泉佐野市)を手に入れた。

 アリナミン製薬の決算公告によると、23年3月期の売上高は639億円。買収があった2年前(533億円)に比べ、20%増えた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動