年金財源24兆円が1カ月余りで溶けて消えた…ブラックマンデー超えと世界同時株安が直撃!
ブラックマンデーをしのぐ過去最大4451円安の歴史的大暴落の翌日に、過去最大3217円高の大幅回復。ジェットコースターのような株価の乱高下に「持たざる者」はアキれるほかないが、年金への余波は誰も逃れられない。
「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)が先月、昨年度の運用益は45兆4153億円だったと発表。バブル期超えの株高を背景に過去最高の運用益となった。今月2日発表の今年4~6月期も好調を持続させ、運用益は約9兆円。運用資産額は約255兆円と過去最大に膨らんだ。
ところが、7月に日銀の追加利上げ観測の浮上後は一変。日経平均は先月11日の史上最高値4万2000円台から今月5日までの3週間余りに1万円以上も急落した。
GPIFはリスク抑制のため、運用資産を国内外の株式・債券に分散。うち約25%を国内株式で運用し、6月末の運用残高は62兆8664億円だった。ベンチマーク(運用成果の目安)のTOPIX指数は6月末時点の2809.63から8月5日には2227.15と、20.7%も下落。運用残高は銘柄の買い増しや新規買い付けを考慮しなければ、TOPIXに準じた単純計算で50兆円台を割り込み、13兆円ほど目減りしたことになる。