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渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

1993年に自民党が下野…平岩経団連が献金斡旋を取りやめ

公開日: 更新日:

 結局、平岩は選挙後の9月2日に次の方針を示した。

「企業献金は一定期間の後、廃止も含めて検討する」「その間、各企業・団体は独自の判断で献金を行い、経団連はその斡旋を行わない」

■ソニー出井会長「当時は日本経済が良かった」

 ところが経団連は10年後、自民への献金と距離を置くどころか、自分たちの資金で「政治を買う」ための手段を考案する。その中身は次回に書くが、平岩経団連の方針を、10年後に評した経団連副会長がいる。ソニー会長の出井伸之だ。奥田碩会長(トヨタ会長)ら経団連の首脳陣と共に開いた座談会の記録が、同団体の機関紙「経済Trend」2004年1月号に掲載されている。

「平岩さんが政治献金の斡旋をやめたのも、今回、奥田さんが新しいかたちで政治寄付の促進を宣言したことも、極めて勇気ある行動です。ただ、日本経済が良かった平岩さん時代に比べると、今回のわれわれの危機感ははるかに強く、そういう意味では覚悟のほどは違うかもしれません」 (敬称略、つづく)

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