イトーヨーカドーは生き残れるのか…8年で800億円超の赤字、店舗数ついに100を切ることに
「今年に入って、セブン-イレブンを含むセブン&アイグループ初の共通セントラルキッチンが千葉で稼働したほか、総菜の店内調理など、食に力を入れ始めているところです」
こう話す消費経済アナリスト・渡辺広明氏だが、ライフやロピア、オーケーなど競合がひしめく食品スーパーでの生き残りに懸念を示す。
「先行する食品スーパーの総菜は日々進化しているため、ヨーカドーがかつてのように顧客の支持を取り戻すのにかなり苦労すると思います。どこも手作り感に力を入れる中、コンビニでもローソンが店内調理を強化していますし、テイクアウトが常態化した外食チェーンもライバルになります。サイゼリヤレベルの料理であれば、コンビニの店内調理でも提供可能になっています」(渡辺広明氏)
食品は、まさにレッドオーシャン状態だ。
「うまくいっているところは、どこも顧客目線をしっかりくみ取っている。これまでグループのシナジーを生かせずにいたセブン&アイが、総力を挙げて顧客に支持される商品、サービスをいかに提供できるか。再び輝きを取り戻すには、ふんどしを締め直してかからないと生き残りは厳しいでしょう。老舗の意地を見せてほしいところです」(渡辺広明氏)
果たして、復活を遂げることはできるのか。