アサヒ飲料 米女太一社長(1)社を挙げてウオーキングによる健康づくりに取り組む
「じぶんも、会社も世の中も健康に!」
在宅ワーク中心へとシフトをしていく中、社員の健康問題が浮かび上がってきた。アンケートを取ってみると、運動不足を感じている社員が全体の6割を超えるという結果が出たのだ。
そんな中、「じぶんも、会社も世の中も健康に!」をモットーに、21年4月から米女の肝いりで始めたのが、「Walk for a smile」というプロジェクトだ。
社員一人一人がウオーキング1万歩を達成するごとに1本の飲料を健康関連イベントなどに寄付する。在宅ワークでの生活リズムを整える効果と社会貢献を両立させたもので、自発的に歩いて健康づくりのモチベーションを上げる狙いがある。
その結果、社員からは、「在宅ワークの日には朝の散歩が日課になった」などポジティブな意識変化をうかがわせるような回答が多く寄せられた。
米女自身は普段でも歩くことが好きで、昼休み時間に余裕があるときには隅田川のほとりにある本社から吾妻橋を渡って、浅草界隈を歩き回っているという。
昨年からは、同プロジェクトの一環でウオーキングイベントもスタートした。年1回、社員有志が集まって1時間ほど歩くというものだ。
第1回は本社を出発して隅田川沿いなどを歩く5.4キロのコースに、米女をはじめ約150人の社員が参加した。今年は北陸工場30周年を記念して、富山県黒部市で開催されている。
これらの取り組みが評価され、スポーツ庁からは5年連続で「スポーツエールカンパニー」に認定されるとともに、「令和5年度 東京都スポーツ推進企業」にも認定されている。 (つづく)
(ジャーナリスト・林美保子)