アサヒ飲料 米女太一社長(1)社を挙げてウオーキングによる健康づくりに取り組む
アサヒ飲料は多くのロングセラー商品を持つ大手飲料メーカーだ。
炭酸飲料「三ツ矢サイダー」は140周年、炭酸水「ウィルキンソン」は120周年、乳酸菌飲料「カルピス」は105周年と、100年超えの国産ブランドを3つも持つ飲料メーカーは他に類を見ない。
乳酸菌には腸内環境の改善、炭酸には疲労回復や血行改善などの効果が期待できると言われており、同社では社会に役立つさまざまな可能性を探ってきた。
そのためには社員自身が健康であることがすべての土台であると考え、社を挙げて社員の健康にも力を入れてきた。
2017年、スポーツ庁が楽しみながら歩いて健康になることを目的とした官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT」をスタートさせると、同社も賛同して、ウオーキングキャンペーンや社内健康情報共有サイトなどを立ち上げるとともに、スニーカー通勤も推奨してきた。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、事態は一変する。米女太一(63)が社長に就任したのは、コロナ禍真っただ中の2020年3月のことだった。