元駒大苫小牧監督が語る田中将の恐るべき「適応力」
■登板過多は「田中の負担にはなっていない」
――余力を残しても勝てたということですか?
「昨季の球数、イニング数などが問題視され、登板過多も指摘されていますが、本人はそれほど負担にはなっていないかもしれません。ここぞという時に『力を入れて投げてもいい球がいくようになった』と話していました。象徴的だったのは昨年、リーグ優勝を決めた西武戦でのリリーフ登板です。全球ストレートを、コースいっぱいに投げ切って(1死二、三塁の)ピンチを切り抜けた。大人の投球ができるようになったのだと思います。投球術を覚えたのでしょう」
――総額1億5500万ドルは投手史上5番目の大型契約になりました。
「ビックリですね。それと同時に高額年俸に見合うだけの活躍が本当にできるのか心配ですね。向こうは期待が高い分、活躍できなかった時の反動が激しく、厳しいバッシングにさらされる。そうならないためにも、昨季のダルや岩隈(マリナーズ)のようにサイ・ヤング賞クラスの活躍をして欲しいですね」