世界市場から脱落する日本株…また8銘柄が米MSCI「全世界株指数」から脱落の衝撃
日本株の地盤沈下が続いている。世界で多くの機関投資家が運用の基準にするMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の「全世界株指数」で、日本企業の構成銘柄を減らす動きに歯止めがかからない。最高値を更新し続ける米国株に比べ、日本株の相対的な株価パフォーマンスが劣っているのが要因だ。
米MSCIは11月6日、代表的な全世界株指数「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」から日本株を7銘柄削減すると発表した。採用はフジクラの1銘柄のみで、除外は8銘柄(浜松ホトニクス、イビデン、京成電鉄、マツダ、日本プロロジスリート投資法人、野村不動産HD、ローム、SUMCO)である。
「MSCI ACWI」は先進国23カ国・新興国24カ国の大型・中型株で構成され、世界の株式時価総額の約85%をカバーする指数。四半期(2、5、8、11月)ごとに時価総額や流動性を基準に組み入れ銘柄の定期見直しを実施していて、2024年10月末は2687銘柄で構成されている。
同指数に連動するパッシブ運用の資金は巨額で、採用や除外がその企業の株価に与える影響は極めて大きい。フジクラは生成AⅠ関連銘柄として注目され今年株価が大幅上昇。10月末の時価総額は1兆6958億円と、23年末の5倍に急増した。