「タイムリゾート」先客5人は微動だにせず110度に8分。くぅっ、負けたぁ~
タイムリゾート(東京・町屋)
チンチン電車の都電荒川線にガタゴト揺られて町屋二丁目駅で降り、住宅街を歩いて3分ほど。ひっそりとネオン看板が目を引く「タイムリゾート」は戦後創業の銭湯が受け継がれ、1989年にビル型銭湯になったという。
フロントでサウナ代込み入浴料850円を払って、タオルセットとサウナマットの入ったバッグを受け取った。BGMの演歌と大村崑のポスターに昭和を感じる脱衣場で服を脱いだら、浴室にお邪魔しま~す。店名の通り南国リゾートのようなデザインタイルも所々に張られていた。
「水やお湯は井戸水を使用し、風呂の温度は天気によって変えています」とは気さくな2代目の岩本潤さん。白湯は浴槽中央が強めのバイブラで、端に背中と腰、ふくらはぎなどにボボボの冷水枕つき座風呂が1床。浴場内の個室は、少し熱めのラドン浴泉で温泉効果を味わえる。
竹柵で囲まれた半露天のエリアには広めのバイブラの岩風呂と尻と太ももに優しめジェットの寝湯が2床。ポッカポカでサウナタイムに突入っス。
ドア上の温度計は100度。入ると、おおっ、広い。耐熱タイルとともに高温で焦げた白木は経年劣化ですり減り、趣がある。ストレート2段ベンチは定員10人。大きめの遠赤外線ガスストーブ寄り上段にマットを敷いてどっこいしょ。
脱衣場と同じ演歌が低めの音量で流れる中、ストーブがグォングォン、ビシッビシッとうなり、輻射熱がジワリジワリと肌を焼く。先客5人はじっと汗を流していた。
12分計3分ほどで玉汗が滴り、5分でダラッダラになった。「浪花節だよ人生は」を聴きながら必死に耐えるが、だれも微動だにしない。くぅっ、負けたぁ~。8分でふらっふらで退室です。