著者のコラム一覧
鈴木明子プロスケーター、振付師

 1985年3月28日、愛知県生まれ。6歳からスケートをはじめ、15歳で全日本選手権4位。東北福祉大に進学後、一時、摂食障害を患い休養。04年に復帰。10年バンクーバー五輪初出場。13年全日本選手権初優勝。14年ソチ五輪出場。14年3月の世界選手権を最後に現役引退。以後はプロスケーターとして活躍。15年には本郷理華のショートプラグラムで振付師としてデビューした。

<第18回>体重は32キロにまで激減し「生きていくために薬を飲む」生活

公開日: 更新日:

「それが出来れば病気はとっくに治っている……」

 小声でつぶやいても、周囲は理解してくれません。

 7月に入ると母や精神科の専門医は入院を強く勧めてきました。

 追い打ちをかけるように、母は「スケートも学校もやめて構わない。とにかく普通の女の子として生きてくれればいいから」と何度も言うようになりました。私の気持ちを少しでも和らげようとしていたのでしょう。

 けれど、私にとってスケートは幼い頃からの生きがいであり、目標。それをやめろと言われれば、今後は何を目標に生きていけばいいのか。

 心身共に絶望感を感じ始めていた7月下旬のある日。意を決して母に思いの全てを伝えました。

「私は最終的にこの病気を克服して、スケートを滑れるようになりたい。入院したら生きる目標がなくなる。少しずつ治していきたいから、この現状をわかってほしい」

 どのくらいの時間、話し合ったか覚えていません。でもこの時、母がようやく私の気持ちを心から受け入れてくれたことだけは鮮明に記憶に残っています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」