全英前哨戦は好スタートも…錦織“苦手の芝”攻略のカギは?
男子テニスのゲリー・ウェバー・オープン(独・ハレ)に出場中の錦織圭(25)。15日のダブルス戦では1回戦でいきなりストレート負けするなど、今大会から始まった芝コートでの戦いが不安視されている。
芝はハード(セメント等)やクレー(土)コートに比べ、球足が速く、ボールも弾みにくい。この特性から高速サーブが打てる「ビッグサーバー」と呼ばれるパワー系選手が有利だ。スタミナとスピード、テクニックが武器の錦織にとっては決してくみしやすいコートではない。
テニスジャーナリストの塚越亘氏が言う。
「芝というのはクレーやハードと違って“生き物”です。特に大会序盤は青々とした芝が踏み倒されておらず、相手のファーストサーブも高速になり、対応しにくい。そのため、いかに相手のセカンドサーブをうまく返し、攻撃していくかが重要になります。コースを読んだり、ヤマをかけたり、サーブ&ボレーで揺さぶったり。いろいろな攻撃パターンがあることを見せておけば、相手も混乱するでしょうし、次のウィンブルドン(全英オープン、29日開幕)にもつながる。芝コートの試合はどうしてもサーブ主体の試合になりがちですから、展開も早い。ビッグサーバーが大物選手を倒すことも頻繁にある。世界ランク上位選手だけでなく、ランク下位の選手でも長身かつパワーのある選手との対戦の時は細心の注意が必要です」