フィギュア羽生結弦 平昌五輪後に「プロ転向」宣言の“思惑”
男子フィギュアの羽生結弦(20)が7日、練習拠点のカナダ・トロントでの公開練習後に突然、18年平昌五輪を最後にプロ転向すると表明した。
本人は「小さい頃から決めていた」と話したものの、まだ20歳。平昌五輪は23歳で迎えるから、余程のケガでもない限り、その次の北京五輪(22年)も27歳という円熟期で狙える。にもかかわらず、「平昌で競技生活終了」を宣言した裏には、羽生なりの思惑が見え隠れする。
プロになれば当然、現役選手のようなハードなトレーニングをする必要がなくなるばかりか、自由にアイスショー、イベントなどに出演することができる。すでに金メダルを取って実績は十分。それなら早いうちに引退して、プロスケーターとして稼いだ方が本人にとって得策なのは言うまでもない。
「男子フィギュアは今でこそ羽生の1強ですが、次世代は3月の世界ジュニア選手権で優勝した宇野昌磨(17)や同3位の山本草太(15)ら逸材が揃っている。彼らが今後数年で順調に成長すれば、フィギュアの適齢期から外れる羽生が押し出される可能性もある。現役にこだわることが、マイナスになるかもしれないのです」とはフィギュア関係者。
羽生は「ベストな状態の時にプロスケーターでありたい」とも言った。しっかりとソロバンをはじいたうえでの「現役引退宣言」なのだ。