初代なでしこ監督 「佐々木監督の手法では世代交代進まない」
若手らが国際レベルで通用するのか、それを推し量るためには、ベストメンバーのチームに抜擢し、そこで外国人選手相手に臆することなく、持ち味を存分に発揮できるかどうか――をテストするのが常道である。
しかしながら、佐々木監督は「代表実績のない選手、乏しい選手ばかりのチーム=未成熟のチームの一員としてプレーさせてテストする」という手法をとった。果たしてこれで選手個々の“なでしこジャパンとしての適性”を判断できるのだろうか。断固、否である。
東アジア杯でMF川村優理(26=仙台)の堂々とした立ち居振る舞いに目を見張った。カナダW杯にサブ要員として参加した川村は、短い時間ではあったが、実際にW杯でプレーすることで手応えを感じたのだろう。東アジア杯のピッチに登場すると、攻守にわたって圧倒的な存在感を示した。
佐々木監督は、これまで若手や中堅にチャンスを与えてきた。が、試合になると選手をとっかえひっかえするばかり。本当の意味でのテストになっていなかった。
可能性のある若手を代表に呼び、半年後、1年後を見据えながら、計画的に国際経験を積ませていくべきだ。そうしないとなでしこジャパンの世代交代は、いつまで経っても進まないだろう。