吉田&伊調に歯が立たず…欧米がグレコ採用で狙う日本潰し
「金5個は取れる感じがしている」――来年のリオ五輪の手応えについて、日本レスリング協会の栄和人強化本部長が自信たっぷりに話した。
世界選手権(米ラスベガス)は女子53キロ級の吉田沙保里(32)が五輪と合わせて16連覇を達成。58キロ級の伊調馨(31)は同様に連覇を「13」に伸ばし、48キロ級の登坂絵莉(22)も同大会を3連覇するなど、日本勢は金3個、銀1個、銅1個と五輪実施階級で計5個のメダルを獲得し、レベルの高さを世界中にアピールした。
栄本部長が鼻高々で金メダル取りを公言するのもわかるが、そんな日本を世界中のレスリング関係者は苦々しい思いで見ているという。
世界のトップレベルの選手でさえ、吉田、伊調らの日本女子にはまるで歯が立たない。現状では日本を中心とした特定の国にメダルが集中し、世界的競技の普及が進まない可能性もあるからだ。
世界レスリング連合(UWW)は13年、五輪の正式種目への生き残りを図るため、従来の階級を変更。吉田は55キロから53キロ、伊調は63キロから58キロへの減量を強いられた。それでも、2人は女王の座に君臨している。五輪、世界選手権での日本によるメダル独占に危機感を抱いたUWWはここに来て、新階級導入に動いているという。