最終日18位も不振脱出に手応え 宮里藍の何が変わったのか
■ロフト2度加えたパター
宮里は12年アーカンソー選手権から3シーズンも優勝から遠ざかっている。パット不振が原因だが、前週の起亜クラシック3位から調子が上向きだ。何がよくなったのか。
小野寺誠プロが「ショットがよくなっている」とこう指摘する。
「ドローヒッターの宮里の場合、スイングはインサイドアウト軌道のアッパー気味にインパクトを迎えており、その傾向はパターでも同じです。これまでロフトのないパターをアッパーに打って転がしていましたが、3位に入った前週の『キア・クラシック』直前にパターを調整しました。ロフトを2度寝かせたことで、スイング軌道が限りなくストレートに近づきアッパーの度合いが薄れてきたからといえるのです。それは方向性のよさにつながる。つまりショットのよさがタフなメジャーで好スコアを出した理由といえます」
ロフト2度アップのパターは視覚的に左を向いているように見え、上級者には嫌われる。しかしロフトを寝かせると打ち出されたボールは地面すれすれに飛び上がってから着地するので、転がりのいいパッティングになる。特に高速設定のメジャーグリーンに向いているのだ。