優勝の涙は嬉しさだけ? 日ハム4番中田「打点王」の価値

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 要するに中田が好機でもっと打っていたら、チームは今回以上に勝ち星を重ねられたというのだ。

 なかでも、優勝を争ったソフトバンク戦では打率.221、5本塁打、22打点。ロッテ戦は打率.297も、0本塁打、18打点と精彩を欠いた。不振に苦しんだ6、7月(打率.210、7本塁打、26打点)、チームは15連勝を含む32勝11敗の成績を挙げたから、なおさらダメさが際立った。打撃急成長の3番・大谷が敬遠され、4番勝負のケースもあった。

 評論家の黒江透修氏は、「中田がこれだけの打点を稼いだことは、評価はできる」と前置きしつつ、こう続けた。

「今年の日本ハムの攻撃陣は、ほとんど隙がなかった。西川、田中ら上位の打者が積極的に出塁。リーグトップの132盗塁、178犠打の数字を見ても分かるように、足でかき回し、手堅く好機を拡大した。こうした『つなぎの野球』の中で、39本塁打を放つ長距離打者のレアードが6番に控えている。中田は上位にいい打者がいたから、助けられた側面もある」

 日本ハムの4番を打ったから打点王を取れたようなものだ。

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