清宮72号も スカウト語る「通算本塁打に価値なし」のワケ
最多記録を更新するのは時間の問題だろう。
12日、プロ垂ぜんの早実・清宮幸太郎(2年)が秋季東京都大会初戦の日本学園戦で、高校通算72本目となる3ランを右翼スタンドに叩き込んだ。
「感触は完璧」
と話した清宮。まだ2年生、卒業までに100本以上を打つのはほぼ確実だ。
気になるのが、高校通算本塁打に対するプロのスタンスだ。高校時代にホームランを量産したからといって、必ずしもプロに行って結果を残せるわけではない。歴代1位の107本を打った山本大貴(神港学園)は、プロ志望届を出さずにJR西日本野球部に所属している。2位で97本の黒瀬健太(初芝橋本)は昨秋のドラフト5位でソフトバンクに入団したばかりだから、まだ評価は出来ない。3位の伊藤諒介(神港学園)は94本を打ちながら、こちらもプロ志望届を出さないまま法大を経て大阪ガスで野球を続けている。
上位を見渡せば、実績を残した選手と、そうでない選手が混在している。同4位・87本の中田翔(大阪桐蔭、日本ハム)、7位タイで83本の鈴木健(浦和学院、元ヤクルト)や中村剛也(大阪桐蔭、西武)は成功例と言えるだろう。5位で86本の大島裕行(埼玉栄、元西武)はプロ通算23本止まり。17位・65本の大田泰示(東海大相模、巨人)もプロ8年でたったの9本だ。