U-20女子W杯 ヤングなでしこ育てる指揮官2人のアメとムチ

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 パプアニューギニアで行われたU-20女子W杯でヤングなでしこは、3位で大会を終えた。とはいえ、2014年のU-17W杯の優勝に続き、フル代表に最も近い20歳以下世代で3位に入るのは簡単なことではない。

 今はリオ五輪が終わり、日本のみならず、今大会で活躍した選手たちは、そのまま新しく生まれるフル代表への近道となる。U-20世代を前カテゴリーから引き続いて率いた高倉麻子監督(48)と大部由美コーチ(41)は、なでしこジャパンでもコンビを組んでいる。

 ともに日本女子代表OGでW杯、五輪出場経験者。役割は実に明確だ。攻撃はMFだった高倉監督、守備はDFだった大部コーチ。どちらかが怒りをあらわにすれば、どちらかがソフトにフォローする。いわゆるアメとムチである。

「全員にチャンスを与えるつもりで練習も見ている」という指揮官の目は、常に控え組の成長に向けられていた。それが伝わるからこそ、抜擢される選手は自分自身の可能性を信じ、目に見えて成長していくのだろう。

 日本らしい“連動”を武器に鮮やかなコンビネーションで、そして時には体を張った懸命なクリアでパプアニューギニアの人々を沸かせたU-20世代となでしこジャパンとの融合は、これからどのようになされていくのか? 2020年東京五輪のなでしこジャパン入りの争いに新たな世代のツワモノたちが解き放たれた。
(写真・文=早草紀子)

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