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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神には掛布氏が君臨 二軍監督“レジェンド級”続々の効果

公開日: 更新日:

■格安の年俸で2次効果生む

 近年の球界では、この掛布二軍監督だけではなく、巨人斎藤雅樹中日小笠原道大日本ハム・田中幸雄、オリックス・田口壮ら、二軍監督にレジェンドクラスの大物OBを据えるケースが増えた。

 推定年俸はトップの掛布と斎藤でさえ3000万円、田中に至っては1800万円である。

 ビジネス的な観点で見ると、この程度の価格で彼らのようなレジェンドを雇い、それによる高い広告力や販促力、さらに選手のモチベーション維持など、育成力以外の2次効果をいくつも生み出せるなら、今後こういったレジェンド二軍監督の流れはますます加速するのではないか。巨人と阪神の監督人事は少し特殊なものがあり、二軍監督がそのまま一軍監督へのステップになるとは必ずしもいえないのだが、他の球団のレジェンド二軍監督はいずれ一軍監督に昇格するための勉強という側面もあるにちがいない。年俸を安く抑える理由にもなるはずだ。

 以前、あるプロ野球OBから聞いた話では、現役時代にたいした実績を残していない人が二軍の指導者になると、そのチームの大物選手が二軍に降格してきたとき、あきらかになめた態度をとられる、ということもあるという。しかし、レジェンド二軍監督ならそうはいかないだろう。特に阪神の場合、たとえ福留孝介鳥谷敬が二軍降格しても、ミスタータイガースが待ち受けているのだ。

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