ハリル監督からきつい言葉も 日本代表MF山口蛍が胸中告白

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 7日のシリア戦の開始4分は右すねを強打しながら、後半8分までピッチに立ち続けた。「真司君(香川=ドルトムント)も(前半10分に)ケガで退場したし、早い時間に2人も代わったらまずいかなと思って」と必死に耐えたが、その我慢強さが13日のロシアW杯アジア最終予選イラク戦の欠場を招く結果となった。

■「あの試合で一番良かったのは圭佑君」

「陽介(井手口=G大阪MF)と航(遠藤=浦和MF)のボランチは悪くなかったけど、サコ(大迫勇也=ケルンFW)にあんまりタテパスが入らなかったのは気になりました。サコも試合後に言っていたから。元気(原口=ヘルタFW)も疲れているように見えて、最後まで走れる選手だから(後半25分にベンチに下げないでピッチに)残しておいても良かったんじゃないかと思いました」とイラク戦の反省点を自分なりに分析した。

 その上で本田圭佑(ミランMF)の絶大な存在感を改めて強調した。

「あの試合で一番良かったのは圭佑君だと思います。(この先)どの選手を軸に据えていくのか、イラク戦でハッキリしたんじゃないかな」としみじみコメントした。

■清武と相乗効果

 ロシアW杯予選に入ってから山口、大迫、原口らロンドン五輪世代に久保裕也(ヘントFW)や井手口のリオ五輪世代が台頭しつつあるが、本田や長友といった北京五輪世代も、まだまだ健在である。しかし、そろそろ自分たちが「代表主軸に取って代わる」という野心を持ってもいい頃。五輪、ハノーバー、C大阪で長年一緒に戦ってきた親友の清武弘嗣(27=C大阪MF)と代表のピッチに立ちたい気持ちは少なからずあるようだ。

「代表でキヨ君とスタメンで出たのはそんなに多くないけど、一緒にやってる時はうまくプレーできてると思うし。出れたらいいですよね。お互い次(代表に)入るかどうか? というところだろうから、まずはC大阪でしっかりやるしかない」

 6月17日の清水戦を取材した。清武がトップ下に入った後半は、山口のサイドチェンジが冴え渡り、再三の決定機を演出した。「真ん中でキヨ君が攻撃の起点になってるから、そういうこともできる」と彼は言う。2人をセットで使えば、代表にも大きな相乗効果をもたらしてくれるだろう。

「次(W杯予選オーストラリア、サウジアラビアとの2連戦)が厳しい相手なのは間違いない。でも、どっちか1試合勝てばOK。ホームで決めるチャンスもある。それを生かしたいですね」

 山口にはW杯予選のピッチで躍動し、ロシア切符を力強く手繰り寄せて欲しい――

(取材・文/元川悦子・サッカージャーナリスト)

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