U18ケガ人続出…スカウトは「今井の二の舞」に戦々恐々
「おいおい、休む間もなく合流したってのに、2イニングいかせるかよ」
U18日本代表が27日に行った城西国際大との練習試合でのこと。八回からリリーフ登板した清水達也(3年=花咲徳栄)が2イニングを投じたことで、プロのスカウトや報道陣からはケガを心配する声が出た。
甲子園は主に救援で6試合に登板。23日に決勝を戦い、休む間もなく25日夜に代表に合流した。疲労の影響もあってか、3安打を浴びるなど精彩を欠いた。
本番での抑え起用を明言した小枝監督は、「思ったより疲れがとれている気がするが、油断すると昨年の(U18アジア選手権の)今井のようにどこかでバランスを崩す可能性があるので起用した。少しずつ使っていきたい」と話した。今井とは昨年、作新学院(栃木)のエースとして夏の優勝投手となり、西武にドラフト1位で入団した右腕のことだ。
「清水をぶっつけ本番で投げさせたくないのは分かりますが、昨年の今井は2試合に先発するも、甲子園に比べて明らかに球速、球威が落ちていた。右肩の不調を抱えていたともっぱらです。甲子園、代表戦と激闘が続いた結果、オフだけでは疲労が完全に抜けきらないまま、春のキャンプに突入。早々に関節唇に炎症を起こし、今も右肩痛に苦しんでいる。同様にアジア選手権で2試合に先発した寺島(履正社・ヤクルト1位)も足に痛みがあったといわれた。昨年の堀瑞輝(広島新庄・日本ハム1位)のように、甲子園の直後にU18で3試合にリリーフで登板しても元気な投手はまれ。今年はプロ入りを希望するこの清水と田浦文丸(3年=秀岳館)がリリーフでフル回転を強いられる展開になりそうです」(球界関係者)