四大陸も欠場 羽生は“ぶっつけ本番”で4回転を捨てるのか
羽生を指導するオーサー・コーチは失敗の確率が低く、確実に加点される難度を落としたプログラムを提示する可能性が高い。羽生の武器である「5度の4回転」は封印するはずだ。
■4回転と“心中”の恐れも……
金メダルを獲得した前回ソチ五輪以降、羽生はフリー(FS)で5度の4回転ジャンプを入れ、そのうち3本を加点が高くなる後半に跳んでいる。最大のライバルであるネイサン・チェン(18=米国)も同じようなプログラムを組んでおり、平昌ではその完成度を競うはずだったが、これを封じられることになれば羽生の金メダルは絶望的だ。とはいえ五輪連覇を狙える立場だけに、そう簡単に4回転を“捨てる”ことはできないだろう。
羽生を高校時代から知るフィギュア関係者が言う。
「彼は完璧主義者。ソチで五輪チャンピオンになった後も探究心を持ち続けている。五輪が終わるとモチベーションを維持するのは大変ですが、それでも燃え尽きることなく新しい4回転に挑戦したり、実際に跳んだりしている。ケガとはいえ、五輪という大舞台で、難度を落としたプログラムにすることを納得できるのか。コーチの指示があったとしてもNOと言うでしょう」
五輪で4回転ジャンプを強行すれば選手生命は危うい。