悪いのはハリルだけか 監督解任劇の裏に潜む私怨と巨悪

公開日: 更新日:

「この期に及んで、というのが正直な感想です。大ナタを振るうならもっと前にそのタイミングがあったのではないか。今からW杯を託される新体制に、わずかな期間でなにができるのか。そもそもこの混乱を招いた最大の原因は田嶋会長にあります。2016年の日本サッカー協会会長選に当時の田嶋副会長と原博実専務理事の2人が出馬、史上初の選挙が行われました。勝った田嶋副会長が会長になると、協会ナンバー3だった原専務をヒラの理事に降格。結果的に原理事は協会を追われ、技術委員として原理事とタッグを組んでいた霜田正浩元技術委員長もその後、協会を去ることになった。これが今回の非常事態を招いたきっかけだと思います」

■ビジョンより政治や権力

 原、霜田両氏はザッケローニ監督で臨んだ14年のブラジルW杯で1分け2敗の惨敗を喫したことで、パスを回してボール支配率を上げるポゼッションサッカーの限界を痛感し、アギーレ監督を招聘。日本人と体格が似ているメキシコ代表監督として結果を出した指揮官のもと、メキシコ流のサッカーを目指した。そのアギーレ監督が就任半年で八百長関与疑惑によって解任されると、間近に迫っていたロシアW杯アジア予選、そして本大会でのジャイアントキリングを狙って、ハリルホジッチ監督に白羽の矢を立てた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”