昨季覇者のアストロズGMが重視するのは「出塁率+長打率」

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 大谷の活躍で改めて注目を集めるメジャーリーグでは、ここ数年、データ旋風が吹き荒れている。データ野球はもちろん、今に始まったわけではないし、メジャーの世界に限らない。

 そのデータをチームの土台づくりに大きく活用し、3年連続で100敗以上喫したチームを、たったの就任6年でワールドチャンピオンに押し上げたのがヒューストン・アストロズのGM、ジェフ・ルーノウ(51)だ。

 2011年のオフに現職に就任すると、まずはマイナー組織の立て直しにかかった。当たり前のことだが、データはあくまでもデータ、才能とは違う。どれだけのデータがあったとしても、それを自らのプレーに取り入れ、より良い選手になるために役立てるだけの才能がなければ、それは机上の数字に過ぎない。ルーノウGMがまず取り組んだのは、ドラフトなどで若く、才能ある選手を獲得することだった。

 彼が選手獲得の際に最も参考にしたのはOPS(On―Base plus Slugging)という数字だ。これは出塁率に長打率を加えたもの。どれだけの確率で出塁するか、そしてどれだけの数の塁を稼ぐか――つまり得点へ結びつけることができるかを示す指標だ。

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