22本塁打も100K…大谷“打者専念”で気になる来季「三振数」
「ショウヘイの打球はゲレーロ(通算449本塁打)やトランボ(2016年の本塁打王)を思い起こさせる」――。
9月に入って本塁打を量産(7本)する大谷翔平(24)に関して、ソーシア監督がこんな印象を口にした。
ゲレーロ(13年引退)、トランボ(現オリオールズ)とも、かつてのエンゼルスの主砲で、パワーが売り。指揮官は、ここまで22本塁打を放つ大谷の長打力に太鼓判を押したのだ。
もっとも、ゲレーロ、トランボの2人は典型的なフリースウィンガー。トランボは本塁打王(47本)になった16年、613打数で170三振だった。
大谷はここまで315打数で100三振(27日現在)。今季終了後にも、右肘靱帯の腱を修復するトミー・ジョン(TJ)手術を受けるため、来季は二刀流を封印することになる。打者に専念する来季、三振数はどれだけ増えるのか。
「ホームラン打者の宿命だけに、三振が多いのは仕方ないことですが、来季は今季ほどスコアブックに『K』(三振)が記入されることはないと思う。大谷はゲレーロやトランボとは異なり、悪球に手を出すケースは少ない。メジャー1年目の今季は打席であきらかにストライクゾーンに戸惑うシーンも見られ、見逃し三振が目立った(45個)。打者に専念する来季はストライクゾーンにも慣れて今季以上に相手投手の対策に集中できる。タイミングを狂わされていた左投手のチェンジアップにも対応できるようになるはず。仮に500打数としても150三振以下に収まるのではないか」(スポーツライター・友成那智氏)
TJ手術を受けた場合、打者なら6カ月程度で実戦復帰は可能という。術後のリハビリ、調整が順調なら来年4月中にも復帰できる見込みだ。来季は本塁打を量産しても、バットが空を切るシーンは減るかもしれない。