前JGTO副会長に聞く 男子ツアーを立て直す方策はあるのか
2019年の男子ツアーは前年より1試合減少、国内開催は23試合になる。ギャラリー数、テレビ視聴率は低下する一方で、低迷に歯止めがかからない。日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長の一連の行動を「利益相反と言われても仕方がない」と言った同機構(JGTO)前副会長の大西久光氏に、立て直し策を聞いた。
◇ ◇ ◇
――2016年に青木功会長による新体制がスタートしました。青木会長の名声で試合数を増やすことが最大の目的でしたが、増やすどころか、減少しています。なぜですか?
バブル景気の頃は企業にもイメージアップのためにゴルフ大会のスポンサーになる余裕がありました。しかし景気衰退の現在では、そんな余裕はありませんし、選手だけの名声で大金を出すほど甘い時代ではありません。
私も副会長として、150社ほどの企業に話を持ちかけました。しかし残念ながら1社も乗ってきませんでした。
――その理由は何ですか?
男子ツアーをPRに使っても何も意味がない。まだ女子プロなら価値があるという理由です。男子大会は、女子大会を開催するより倍も経費がかかる。それでいて視聴率は女子より低い。お金を出しても費用対効果はほとんど薄いというのです。これには反論のしようがありませんでした。