前JGTO副会長に聞く 男子ツアーを立て直す方策はあるのか

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 そしてアベマTVツアーには新しく規定を設け、本ツアーのシード選手が年間5試合までとか、1試合3人出場の枠を設けるとかすれば、今のガラ空きのスケジュールで好調の波を持続できない選手や、下部ツアーの若手たちが試合経験を積み、競争力を高めることで新しいスターが生まれる。私は在任中にそうしたことに取り組むつもりで政策委員会を立ち上げたのですが、その理解が得られませんでした。何もしないで低迷と嘆く前に、自分たちでより良い環境をつくっていく努力が必要です。

 ――新しいスポンサーも増える?

 そううまくはいかないでしょうね。今の状況を考えれば、米ツアー共催のZOZO選手権でも分かるように、やる気のある企業は日本ツアーを飛び越えて米ツアーや、海外のツアーのスポンサーに名乗りを上げるでしょう。これからプロを目指す若者も一足飛びにアメリカやヨーロッパツアーなどにチャレンジするでしょう。私が米ツアースタッフとミーティングをした際も「JGTOに5年先、10年先の計画はあるのか。世界と連携する意思はあるのか」と耳の痛い点を突かれました。これから必要なのは、小手先の人気回復策で無駄なお金を使うのではなく、世界の中で日本はどうあるべきかの中・長期のプランが必要です。

(取材=ゴルフジャーナリスト・宮崎紘一)

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