燕バレも呆れた監督の暴力「僕は体験したことはない」
「個人的な意見としては、指導者が選手にリスペクトされ、お互いが尊重しあえる関係性じゃないと監督と選手はダメだと思う。暴力は選手に対してリスペクトが欠けている行為のひとつだと思うので、僕としては賛成はできない。アメリカでもそういうことを見たことはないし、体験したこともない。もちろん日本でも現場を見たことはないし、今聞いた例が初めてだった。メジャーの場合、そういうことをしたら選手が反論して(裁判などで)戦うことになると思うよ」
■もし選手が監督・コーチを殴ったら
MLBでも監督による選手への暴力行為がまったくなかったわけではない。メジャー野球に詳しいスポーツライターの友成那智氏はこう言う。
「5球団で指揮を執ったビリー・マーティンは、とにかく血の気が多い監督として知られた。ツインズの監督時代に投手のデーブ・ボズウェルを殴ったり、ヤンキース時代には主力のレジー・ジャクソンとつかみ合いの喧嘩をしたり。何度も問題を起こしては、クビと復帰を繰り返した。といっても、これは1970~80年代前半での出来事。そのビリーに憧れていたというルー・ピネラも腕っ節の強い監督として有名で、91年ごろにクローザーのロブ・ディブルにロッカールームでヘッドロックをかけて選手5~6人がかりで止めに入るという騒動もあったが、以降はまずありません。野球未経験のGMが増え、監督よりもそのGMがチームの戦術、育成法まで決める時代。鉄拳制裁はありえません」