初海外&初メジャーでVの快挙 渋野日向子“スイングの秘密”
ラウンド中はおにぎりや酒のつまみを口にしながら、キャディーバッグを担いだ青木コーチとの会話を楽しむようにリラックスした。
笑顔がゴルフに好影響を及ぼすことはすでに科学的にも証明されている。
だが、一歩間違えば緊張の糸が途切れて集中力を失うことにもなりかねない。
その点、渋野はギャラリーを味方につける魅力があり、メジャーでも国内大会のように心底楽しんでいるようだった。
試合中は小さい子供に手袋をプレゼントしたり、積極的に声をかけた。
「後半は緊張もなくて、日本で試合をやっているのかなと、思いながらプレーした」(渋野)
メジャーに出場すると、世界のトッププロのすごさを目の当たりにして、よそ行きのプレーになって実力を発揮できないままで終わってしまう日本人プロは男女問わず多い。しかし、渋野はそんな日本人プロの殻を突き破ったといえる。
▼渋野のコメント
「鳥肌が立ちすぎ。今は緊張して言葉が出ない。吐きそうです。前半は緊張した。最後のパットはあまり緊張していなかった。ここで決めるか、3パットかと思って強めに打った。3番のダブルボギーは怒るというより、笑っちゃって、だんだん悲しくなった。10番は切り替えるためにも、ここでバーディーを取らなければと思った。12番の1オンは、ここで狙わないと悔いが残ると思い、メチャ振った。キャディーがコーチだったのでリラックスしてできた。クラブ選択やスイングの話もできて心強かった。日本語の応援も聞こえたし、日本でやってるのかなという感じでした」