U18侍J「球数制限」に救われ格下・スペインに辛勝発進
辛勝だった。
30日、野球のU18W杯が韓国・機張で開幕した。初の世界一を目指すB組の高校日本代表(世界ランク1位)は1次ラウンド初戦で格下のスペイン(同26位)と対戦。4―2で逆転勝利し、白星発進となった。
日本の開幕投手・池田(智弁和歌山)は四回2死一、二塁から5番のフェルナンデスに右越え2点適時三塁打を浴びて先制を許す苦しい展開。打線はスペイン先発右腕・ルナに七回までわずか2安打に抑えられた。「最大105球(その打者まで投球可能)に達した場合は中4日が必要」という球数制限の規定があるため、ルナが7回89球で降板。すると日本は2点を追う八回、2番手右腕のヘルナンデスから3番・韮沢(花咲徳栄)、4番・石川(東邦)、5番・遠藤(東海大相模)の3連打で一挙4得点し、逆転に成功した。永田監督は「相手のデータが全然なかった。サインミスも出た。国際大会の難しさを感じた」と汗を拭い、各選手が苦労している木製バットについては「慣れていくしかない」と話した。
テレビ解説を務めた横浜の渡辺前監督が「(スペインの)先発投手がそのまま放っていたら(逆転できたか)分からなかったですね」と指摘したように、今大会から採用された球数制限がなければ、そのままルナに完封されていたかもしれない。米国、台湾など強豪国との対戦が続く中、初の世界一へ、不安な船出となった。