3敗・4敗力士が9人 史上最多の千秋楽「大巴戦」はあるのか
とうとう2敗力士までいなくなった。
大関復帰を決めた貴景勝(23)が20日、埼玉栄の先輩でもある大関豪栄道に黒星を喫した。貴景勝はア然ボー然だったが、優勝争いという点では、俄然、面白くなってきた。
2敗で単独トップだった貴景勝が3敗に後退。御嶽海、隠岐の海、剣翔が3敗で並ぶ。さらに20日現在、4敗の豪栄道、朝乃山、宝富士、明生、豊山にも優勝の目が残っている。3敗、4敗力士合わせて9人。星数だけなら、誰が優勝してもおかしくない状況だ。
こうなると見てみたいのが複数力士による千秋楽の優勝決定戦である。星数が同じ力士が3人の場合は巴戦と呼ばれ、誰かが連勝するまで対戦を繰り返す。最後に行われたのは1996年11月場所。この時は曙、若乃花、武蔵丸、貴ノ浪、魁皇が11勝4敗で並んでいた。
3人ならばそのまま巴戦となるが、4人以上の場合はトーナメント、あるいは予選を行って3人に数を絞るなど、人数によってケース・バイ・ケース。96年の場合は予選を突破した曙、武蔵丸、貴ノ浪による巴戦が行われた(優勝は武蔵丸)。
突出した力士がいないからこそ、出場力士過去最多の優勝決定戦が楽しめるかもしれない。