世界ランク1位の矜持 首位をキープし続ける桃田賢斗を直撃
バドミントン男子シングルス・桃田賢斗(25)
かつての金メダル候補が上り調子である。2016年リオ五輪前に違法賭博に手を染めて、資格停止処分を受けた男子シングルス王者の勢いが止まらないのだ。
19年はワールドツアーファイナル(12月=中国・広州)を制するなど、主要国際大会で11度の優勝を果たし、年間最多記録を更新した。18年9月に日本男子初の世界ランキング1位に浮上して以来、トップをキープし続けている。
好調の理由について桃田は「今年は修正点が、すぐに結果に出るようになり、コートで不安になる回数が減りました。これまでは相手のミス待ちだったが、今は攻めて(点を)取りにいこうと思えるようになったのが結果につながっています」と話している。
資格停止処分から復帰後は、それまでやらなかった練習場の掃除やゴミの片付けを率先して行うなど、反省の色を見せていた。同時に、コート上でも品行方正になり、ジャンピングスマッシュなど相手を挑発するような行為は封印。プレーに迫力を欠いたが、最近は感情をむき出しにするなど、強気なプレーが目立ってきた。
リオ五輪前には世界ランク2位にまで上り詰めただけに、実力は折り紙付き。所属先であるNTT東日本の須賀隆弘監督は、ここ数年の桃田の成長についてこう明かす。