著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

松井大輔が胸中語る「公式戦をすぐに再開するのは難しい」

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「セルフ・ロックダウン」で終息が理想

 そんな中、カズさんが4月10日に「『都市封鎖をしなくたって被害を小さく食い止められた。やはり日本人は素晴らしい』と記憶されるように『セルフ・ロックダウンで行くよ』」とメッセージを出しました。僕はそれを読んで本当にその通りだと感じました。

 自分が8年間暮らしたフランスは、長期外出禁止規制のさなかにいます(掲載情報は取材時点)。永嗣(川島=ストラスブールGK)とも話したけど、警察や軍が強力な取り締まりを行い、違反した場合は高額な罰金を科せられる。そういう強い力で抑え込んでいます。それができるのも、国が手厚い補償をしているから。フランスは国が家賃や光熱費を支払ってくれているようですし、スペインも8割負担だと聞いています。

 国によってコロナ対策や補償の方法は違いますけど、日本人がやるべきなのは「セルフ・ロックダウン」。自らの意思で終息に向かっていくのが、理想だと思います。

 カズさんのメッセージの後、僕も野球の練習着を着て、手洗いソング「PPAP~2020~」の動画をSNSにアップしました。嘉人(大久保=東京V・FW)からバトンが回ってきた形ですけど、「僕ら日本人は感染を食い止められる国民性を持っている」という意識を高めたかった。僕はSNS発信のクオリティーが高くないから、あのくらいになっちゃいますけど、今後はユーチューブも始めてみようかな(笑い)。そうやってサッカー選手としてできることを探しながら毎日を過ごしていくつもりです。(つづく)

∇まつい・だいすけ 1981年5月11日生まれ。京都市出身。鹿児島実高から2000年に京都入り。03年に天皇杯優勝。04年に仏2部ル・マンに移籍。1部昇格の原動力となった。08年に仏1部の強豪サンテティエンヌに移籍。10年からはロシア、ブルガリア、ポーランドでもプレー。14年に磐田入り。18年に横浜FCに移籍した。03年6月にA代表デビュー。04年アテネ五輪では背番号10を背負った。10年南アW杯では全4試合に先発出場。ベスト16入りを主軸として支えた。

【連載】コロナ禍 日欧サッカー界の現在と未来

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