巨人エース菅野が怖れる「貯金11」への圧力と「一発病」
巨人の菅野智之投手(30)がまずまずの最終登板を終えた。
12日の日本ハムとの練習試合に先発。初回に西川、大田から2者連続三振を奪うなど5回82球を投げて毎回の9奪三振。四、五回にソロ本塁打を浴びたものの、6安打無四球2失点でマウンドを降りた。最速は153キロをマークした。
1週間後、19日の阪神戦で開幕投手を務める菅野。開幕が3カ月も延期となった難しいシーズンになるが「何をすれば正解というのも分からないまま開幕すると思うが、全員条件は一緒なので、どれだけ腹をくくって戦えるか」と話した。そんな絶対的なエースにも2つの“敵”がいる。
さるチーム関係者がこう言った。
「原監督ら首脳陣は、昨年15勝4敗だった山口俊(現ブルージェイズ)の穴埋めを菅野に期待しています。つまり『貯金11』を稼いで欲しいということ。菅野は昨季11勝6敗で貯金5。これに山口の分を加えると、貯金16です。さすがに16勝0敗や17勝1敗は現実的ではないが、山口の成績は最低ノルマらしく、120試合しかないことを考えると、かなり高いハードルです。他の開幕ローテは、サンチェス、田口、メルセデス、戸郷、桜井と新戦力や未知数の若手が多く、期待はしても計算はできない。エースが着実に貯金を積み上げるしかないので、首脳陣からの期待が無言の圧力となりかねない」