小林浩美LPGA会長 前代未聞「表彰式」ブチ切れすっぽかし
女子プロ協会トップとして問われる資質
理事7人の互選によって会長が選ばれるため、小林会長も当然立候補しているが、一緒に仕事をしようという女子プロが少なく協会運営にも支障が出始めている。
小林会長は放映権や主催権の帰属を巡って一部大会主催者やテレビ局と対立しながら、強引なやり方でツアー改革に取り組んでいる。
インターネット中継に力を入れているため、テレビ各キー局が連携して試合映像を使える取り決めも効果がなく、「女子プロ大会のテレビニュースでの露出が減った」(テレビ関係者)という問題もある。
しかし、放映権や主催権に関する情報を共有しているのは協会内でも一部スタッフだけで、理事や女子プロにも知らされていない。
大会主催者とどのように交渉が行われているのかも闇の中だ。
■「カッとなりやすい」
こんな話もある。
「短気と言うのか、小林会長は以前からカッとなりやすい。昨年起きた“タオル事件”(※)でも、試合会場でゴルフ記者に質問されると、声を荒らげて逆ギレして問題になった」
「協会内でも会長室に幹部を呼び出すと、大声が部屋の外まで聞こえるほど叱責し、幹部が涙しながら会長室から出てくるのが目撃されています。女子プロ協会を束ねるトップとしての資質が問われています」
トップへの不満が内部でくすぶっており、一部では「独裁」という批判もあり、協会上層部の混乱ぶりがうかがえる。小林会長の協会内での求心力が衰えているのは確かであり、理事選に向けてさらにイライラが募りそうだ。
冒頭の富士通レディースでの事実関係を協会に取材すると「事務局から、小林会長が帰ったということは聞いているが、いつ帰ったかはわからない」(広報担当)という。そこで、小林会長に帰った理由を尋ねたところ、広報部を通して以下のような返答があった。
「最終日はスタートホール及び表彰式のセレモニー出席が入っておりませんでした。また、所用があってお先に失礼させていただきました。関係者の方々にはご挨拶をして引き揚げさせていただきました。権利侵害のお話はさせていただきました」
ちなみに広報部は、「立腹して帰ったかは聞いていません」といい、小林会長の言う「権利侵害」の内容について質問すると「守秘義務があるので話せません」とのことだった。
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※「タオル事件」とは
昨年10月24日、マスターズGCレディース会場のクラブハウス内の風呂場にバスタオルが置いていなかった。例年、紛失することが多かったためコース側は女子プロ協会と相談し、タオルを置くことをやめた。スタート前のストレッチ時にタオルを利用したかった笠りつ子がコース従業員にタオルを要求。「告知されているはずだから出せない」と言われた笠は従業員に対し「頭が固い、死ね」と暴言を吐き、事件の1週間後に謝罪文を出し、当面ツアー出場の自粛を発表した。