天空海翔馬は相撲経験皆無「夢は自動車整備士」から角界へ
30歳・立浪部屋・前頭16枚目
「てんくううみ」ではなく、「あくあ」。初見で読めた人はおそらくいないであろう、角界でも一、二を争う難読四股名だ。
由来は出身地の茨城県大洗町にある「アクアワールド茨城県大洗水族館」。当初、部屋内では「天に空に海とくれば、下の名前には地の文字を入れた方が収まりがいいのでは」とも言われたが、「力士は地に着いちゃダメだから」という理由でボツになったという。
高校卒業後は水戸産業技術専門学院に入学。大のカーマニアで、将来は自動車整備士になるのが夢だった。
さるタニマチ筋が言う。
「ただ、当時から120キロくらいあったので、体が車体の下に入らない(笑い)。細かい作業も厳しいというので、泣く泣く整備士になる夢を断念した。そこで第2の夢である格闘家を志したが、それで食っていけるのはひと握りのトップ選手のみ。どうしようかと悩んでいたところ、父に相撲を勧められ、知人の紹介で立浪部屋に入門となった」
学生時代は柔道で活躍し、インターハイに出場したこともある天空海だが、相撲経験は皆無。柔道家ならではの“癖”に悩まされ、長く幕下から抜け出すことができなかった。