照ノ富士“2場所20勝”目指し稽古再開…大関3人衆は尻に火か
実力さえ発揮できれば、どの力士よりも強い――それがすでに相撲を取る稽古を再開している元大関の照ノ富士(29)だ。
先場所は貴景勝と優勝を争い、優勝同点の13勝2敗。元の地位に戻るためには、続く2場所で計20勝を挙げなくてはならない。本人も初場所に向けて、「まずは2ケタ勝利を目指す」と、足場づくりに余念がない。
かつては相手を抱え込むような強引な相撲が目立ち、両ヒザを負傷。糖尿病にも悩まされ、一時は序二段まで落ちながら、執念で這い上がってきた。相撲ぶりも以前とは変わってきている。
「191センチと上背があり、しかも怪力無双。昔は深くまわしを取り、腕力任せに投げを打つなどの相撲だったが、今はまわしを引きつけて着実に寄る相撲が武器です。特に立ち合いで相手の前まわしをうまく、素早く取れるようになった。先場所は優勝決定戦でこそ貴景勝に押し負けたが、あれはヒザが限界だったからだろう。ヒザが悪い照ノ富士にとって、1場所“16番”は厳しい。それでも本割では貴景勝の当たりに下がるどころか、むしろはね返していたほどの力がある」(ある親方)