有力投手が地区予選で続々敗退 それでも甲子園に転がっている逸材を見逃すな!
「どうしても練習が制限されるし、選手を鍛えようにも限界がある。思うような練習や調整ができなければ、実力を発揮できませんしね」
■少ない遠征
「それもそうだし、ドラフトの対象になるようないい投手を抱えた強豪校は、夏の大会前、地元で練習試合をやりたがらない。というか、やったとしても、エースは投げさせないことが多い。ライバル校に手の内を見せたくないんだ。だから九州や四国や東北など地方の強豪校は、あえて近畿や関東に遠征して強豪校と試合をする。森木の高知が大阪桐蔭と練習試合をやったのが典型だ。けれども、今年はコロナ禍で遠征自体、やりにくいし少ない。地区担当以外のスカウトが選手をクロスチェックする機会は限られるんだ。甲子園には必ずと言っていいくらい逸材が転がってる。おまえも行くからには居眠りしてる暇なんかねーぞ」
夏の甲子園は出場校の関係者や選手の保護者らに限り観戦が認められるが、原則、無観客。スカウトも1球団につき5人までしか入れない。せっかくの大阪出張、こっそり羽を伸ばす気でいたけど、ほどほどにしとかなきゃ、部長に何言われるか分かったもんじゃないからね(苦笑い)。
(プロ野球覆面スカウト)