夏の甲子園40年ぶり関東1都6県「8強ゼロ」のナゼ…二松学舎大付も延長で敗れる
「春は近畿以西が強くても、夏は関東を含めた東日本が力を発揮するもんでしょ。なのに、よりによって準々決勝を前に首都圏の学校が全滅とは……」
こう言って舌打ちするのは高校野球ファンのひとり。そして「10大会連続出場の作新学院(栃木)や5大会連続出場の前橋育英(群馬)といった全国制覇の経験もある強豪校が初戦でコロッとやられるんだからホント、たまらないよ」と続けるのだ。
24日の3回戦で二松学舎大付(東東京)が京都国際(京都)に敗れ、関東1都6県の代表8校はすべて甲子園を後にした。
「コロナ禍が最もヒドいのは首都圏。東京を中心に度重なる緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置の影響は大きい。どうしたって練習は制限されるし、実戦も不足しますから」とはアマチュア野球担当記者。
セ・リーグの在京担当スカウトはこう言った。
「例年なら春から夏にかけて、地方の強豪校、中でもプロ注目の投手を抱えるような学校は関東遠征を組んで練習試合をする。地元のライバル校に手の内をさらしたくないからで、関東の学校は地方の良い投手と対戦を重ねることでレベルアップする。我々にしても、そこで地方の有力選手をチェックするケースが多いのですが、コロナ禍の今年は関東遠征自体がほとんどなくなりましたからね」
ちなみに関東の1都6県がベスト8に一校も残らなかったのは1981年以来、実に40年ぶりのことだ。