岩崎優「今年はご馳走します」大学恩師への年賀状にしたためた“プチ決意”
入学後も、練習態度はいたって真面目だった。
「独自のトレーニングをしていて、30センチほどの指揮者の棒のようなものを振りながら、黙々とやっていました。高校時代からの習慣と聞いていますが、あの棒は何だったんでしょうかね(笑い)。グラウンドを離れると余分なことをしゃべらず口数は多くないし、あまりチームメートとも群れない。私が連絡をする時も返信は一言くらいですよ」
永田監督は年に一度、電話をかける。年末恒例の忘年会の誘いだ。岩崎の1学年先輩の父親が営む東京都多摩市にある寿司屋に行くのが定番だ。
「私の方から『会おう』と誘います。電話の時間は30秒ほどですね(笑い)。プロ入りから3年間くらいは私が会計をしていましたが、ある年の年賀状に『今年の目標は監督にご馳走することです』と書いてきた。その年の暮れ、いつものように食事したんですけど、私が席を外している間に、会計を済ませてくれてましてね。感慨深かったですねえ。以降は毎年、ご馳走になっています(笑い)。例年は岩崎が神奈川県で野球教室の手伝いをする日に合わせて食事をしていました。昨年はコロナ禍でイベントがなかったにもかかわらず、時間を割いてくれた。しかも、手土産にワインを携えてですからね」