ロッテ佐々木朗希の威嚇騒動は氷山の一角…「審判との事件簿」を3人の球界OBが明かす
ヤクルト、楽天で活躍した飯田哲也氏が言う。
「私も自信満々に見送った球をストライクと判定されて、審判の方を振り向いたことは何度もある。その場合、審判は2つのケースに分かれますね。1つは『すまん、悪かった』という表情で、次からはちゃんと訂正してくれる審判。“行ってこい”のケースもありました。もう1つは意地になるのか、それまで以上にストライクを取ってしまう審判です」
審判も人間だ。選手に不満を露骨に出されたら面白くはないだろう。だからといって、なにも高圧的な態度を示す必要はない。今回の佐々木朗希の騒動を巡っては「パワハラだ!」という声さえある。
■「人間関係を作っておくことが大事」
一方、審判とうまく付き合うケースもある。ロッテ、インディアンズで活躍した小林雅英氏(現エイジェック野球部総合投手コーチ)は「僕は審判とは仲良くするように心がけていました」と言う。
「挨拶や試合前の軽い雑談もそうだし、キャンプのブルペンに審判が来た時も、『今のボールですか?』など気さくに声をかけた。審判ごとのストライクゾーンの確認作業でもありましたが、日頃からコミュニケーションを取って人間関係を作っておくことが大事。それなりに関係がある審判ならば、微妙な判定をされて『えー?』という表情が出なくなるし、仮に顔に出ても審判は流してくれる。中には僕が登板する際、わざわざピッチャープレートを掃きに来て『今日頑張れよ』と声をかけてくれた審判もいた。審判を敵に回していいことはありませんからね」