ハワイから来日したばかりの小錦に「横綱を目指せ」と言った“胸毛の横綱”の眼力

公開日: 更新日:

 元大関でタレントの小錦八十吉さんが6月に来日40周年パーティーを開いた。初土俵は1982年名古屋場所。あの頃から名古屋場所は暑かった。まして今年は場所前から「生命に関わる」猛暑。

 もしも今、小錦の師匠だった「胸毛の横綱」こと元横綱朝潮の5代目高砂親方がいたら、巨体を縮めて力士の体調管理に気をもんでいるだろう。

 小錦の体重が240キロに迫る頃だったか。記者から「力士生命に関わるのでは」と聞かれ、太いまゆを吊り上げた。

「何を言ってるんだ。力士生命じゃない、人間生命の危機だ!」

 いかつい風貌でよく怒ったが、この時はひときわ真剣だった。

 弟子が病気で重篤になった経験があった。医師から「今夜がヤマだが厳しい」と言われ、当時の春日野理事長(元横綱栃錦)を訪ねて「申し訳ありません。子どもが1人亡くなります」と頭を下げたという。その力士は奇跡的に助かって活躍もしたが、「あの時の気持ちは何とも言えない」としみじみ話していた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動