(3)20歳の長岡を大抜擢 数年後の“黄金時代”見据え若手起用では「あえて二兎を追う」
「プロ野球は目の前の勝利に全力を注ぐべき。でも、僕は選手を育てながら勝ちたいんですよ」
ヤクルトスワローズの高津臣吾監督は、昨季に日本一を達成したあと、「育成と勝利、あえて二兎を追いたい」と目標を立てた。
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言うはやすし行うは難し。2月にキャンプ地を訪れると、監督はいささかシブい表情をしていた。
「うーん、今のところ新戦力と呼べる選手が台頭してきてるわけじゃないですね。どちらかというと今年は“再生工場”を目指すかもしれない。本来持っているポテンシャルを発揮できていない投手、野手が何人かいます。そこに意識を向けて、チーム力を上げていこうかと考えてます」
ところが、3月25日の開幕戦では、20歳の長岡秀樹が「6番・遊撃」に入っているではないか。昨季までは西浦直亨が遊撃を守っていたが、長岡を抜擢した格好になった。