原巨人“改造内閣”はまたコーチ乱立…セ連覇ヤクルト一軍には「チーフ」「総合」などいない
3位に終わった2021年シーズンは原監督以下、元木ヘッド、後藤野手チーフ、吉村作戦、石井野手総合、村田野手総合と攻撃部門のコーチだけでも船頭が乱立。V逸したチーム内からは、「結局、原監督が全部を決める。コーチの肩書なんて、なんでもいいんでしょ」という声が出ていた。
その反省から、今季は元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチ、阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチと2トップ体制を敷いたものの、5年ぶりとなるBクラス転落。来季は再び、肩書の大安売り状態だ。
■「多ければいいというものではない」と権藤博氏
1998年に横浜(現DeNA)をリーグ優勝、日本一に導いた評論家の権藤博氏は、日刊ゲンダイのコラムでこう書いている。
「私の横浜監督時代、打撃コーチは1人だった。もちろん、投手担当もベンチとブルペンに1人ずつ。指揮系統を一本化することで選手の混乱を防ぎ、コーチにもそれぞれの担当部門で責任を持ってもらうためだった」
「コーチは多ければいいというものではない。人数がいればいるほど、選手は誰の言うことを聞けばいいのか迷うし、あっちの顔もこっちの顔も立てなければと、いらぬ気を使うことにもなる。コーチはコーチで責任の所在が曖昧になり、チームや選手との向き合い方に問題が生じる可能性も出てくる。むしろマイナス面が大きいと、私は以前から複数コーチ制を否定してきた」