渋野日向子「スイング改造」出口見えず…最重要課題は「アイアンが振り切れない」
先週の「三菱電機レディス」は5カ月ぶりに日本女子ツアーに出場した渋野日向子(23)が多くの観客を引き連れてラウンドした。
初日は2オーバー61位タイと出遅れながら、2日目にスコアを1つ縮めて28位タイ。イン発進の最終日は、3日間ベストの68で回り、トップ10に滑り込む9位タイだった。
ただ、ゴルフ内容は、「ショットの気持ち良さとスコアがまったく比例していない最終日だった。(ショットは)いい感触だとはまったく言えない状態」(渋野)と明かした。
■「アイアンが振り切れない」
一番の課題は、「アイアンになるとどうしてもドライバーのように振り切れていない」点だ。
引っかけのミスは減ったが、右に飛び出すショットが出ており、気持ちの悪さを感じているという。スイング分析に定評のある小暮博則プロが、「スイング改造がまだ手探り状態なのでしょう」とこう説明する。
「渋野はアドレスがハンドダウンで、フラットなバックスイングです。当然、トップの位置は肩よりも低く、ダウンでは左手首を掌屈させてフェースが閉じて下りてきます。ボールのつかまりがよくなるこのスイングは飛距離が伸びる半面、基本的に気持ち良くクラブを振り切ってしまうと引っかけのリスクも高まる。本人もそれがわかっているから、どうしてもスイングスピードを抑えてインパクトで弾道を調整してしまう。こうなるとボールコンタクトが難しくなり左にも右にもミスが出てしまう。スイング改造は本来、ドライバーもアイアンも良くならなければ意味がありません。渋野が今取り組んでいる改造は、ティーアップしているドライバーショットには効果があっても、アイアンでは精度が上がらないという課題があるようです」