関係経費44兆円! 元ブラジル代表カフーは「金持ちのためのW杯だよ」とつぶやいた
10日間ドーハにいて、そこそこの生活をしたら、7000ドル(約103万円)はかかるともいわれている。チケットは手に入れたけど「結局カタールには行けない」と嘆くサポーターが大勢いる。
カタールが大会にかけた金額は3000億ドル(約44兆円)といわれる。これまで一番カネを使ったブラジルW杯でも150億ドル(約2兆円)だからケタが違うどころではない。
カタールにとって重要なのは、豪華絢爛なW杯を開いたという事実。カネ儲けをしようなんて、これっぽっちも思っていない。ただただ彼らの虚栄心を満たすためのW杯なんだ。
元ブラジル代表のカフーは私の友人でもあり、大会のアンバサダーでもある。そんな彼がつぶやいた言葉が忘れられない。
「これは金持ちのためのW杯だよ」
▽翻訳=利根川晶子(とねがわ・あきこ) 埼玉県出身。通訳・翻訳家。82年W杯を制したイタリア代表のMFタルデッリの雄叫びに魅せられ、89年からローマ在住。90年イタリアW杯を目の当たりにしながらセリアAに傾倒した。サッカー関連記事の取材・執筆、サッカー番組やイベントで翻訳・通訳を手がける。「カカから日本のサッカー少年へ73のメッセージ」「ゴールこそ、すべて スキラッチ自伝」「ザッケローニ 新たなる挑戦」など著書・訳書多数。